第10話 思い込み③「言葉は通じる」その2 相手に伝わったことが全て
よりよい組織作りのために
リーダーが、言っている(指示している)つもりでも、従事者が、思うように動いてくれない時があります。
従事者に、動かない理由をたずねてみると、聞いていないという言葉が返ってくることがあります。
リーダーは言っているつもりでも、従事者には伝わっていないのです。
そのようなリーダーは、3つのことを理解する必要があります。
① 「言葉が通じる」というのは、思い込みである。
②会話では、「話したこと」でなく「相手に伝わったこと」が全てである。
本人は「いつも言ってる」つもりでも、相手に伝わってなければ「言ってない」のと同じです。
「言った」/「言わない」だけでなく、誤解して伝わった場合も同じです。
「そんなことは言ってない」「そんな意味ではない」と言い訳しても、相手にそう伝わったのなら、「そう言った」のと同じです。
リーダーは、会話の厳しさを理解することが大切です。
③従事者にある行動を取ってもらうように指示する場合、会話の目的は「従事者にやって欲しいことを伝える」ではなく、「従事者にやって欲しいことをやってもらう」ことです。
従事者を動かすことが苦手なリーダーを見ていると、(心情的に)伝えにくいことを、あやふやに伝えていることが多いです。
このパターンは優しいリーダーに多いです。
厳しい言い方ですが、端から見ていると、正確に伝えることから逃げている様にも見える場合もあります。
対処の仕方としては、上の3つのことを理解してください。
話すときは、どの様に伝えるか、まず考えてから話をしてください。
話した後は、従事者の行動からどの様に伝わったかを確認し、どこが上手く話せたか、なぜ伝わらなかったなどを、思い返してみてください。
日々練習していくことが大切です。
第11話からは、話の聞き方、話のしかたについて考えます。