第11話 思い込み③「言葉は通じる」その3 話の聴き方 「相手を理解しよう」
よりよい組織作りのために
第11話では、話の聞き方について考えます。
はじめ、話のしかた、話の聞き方と題して、「話のしかた」を先にお話しするつもりでした。
それでは、なぜ「話の聞き方」を先に持ってきたのでしょうか?
それは「話を聞いて自分を理解しようとしてくれる相手の話には耳を貸す」という、人間関係の大前提があるからです。
このことは、スティーブン・R・コーヴィー著「7つの習慣」の中で、第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」として、紹介されています※1。
この中で、理解するために相手の話を聴く(「聞く」ではありません)とは、言葉の情報を受け取ることではない。気持ちを受け取り、共感することである(115p)。とあります。
ほとんどの人は、相手の話を聴くときも、理解しようとして聴いているわけではない。次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。話しているか、話す準備をしているかのどちらかなのである(119p)。とあります。
他にも、人の話に耳を傾ける上で大切なことが書いてあります。読みやすい本ですので、是非読んでみてください。
思い込み①「従事者はやる気がある」その2でもお話しましたが、大切なことは、相手と向き合うことです。
相手の背景や価値観を日頃から意識して、理解するように努力してみてください。
そうすると、相手の行動や言動が、どの様な気持ちからおこなわれているかが、分かるかも知れません。
今までは、ただ腹立たしかった行動や言動が、少しずつ、理解できるかも知れません。
そうすれば、相手への接し方に余裕が生まれてくるはずです。
そして、相手のあなたへの態度も、少しずつ変わって来ると思います。
「なんで、そんな面倒くさいことを」と思うかも知れません。
でも仕事は一人ではできません。
良好な人間関係ができていない環境での仕事はつらいものです。
楽しく仕事ができる仲間を、少しずつ増やしていくことができたら、仕事が楽しくなります。
ぜひ頑張ってください。
※1 小山鹿梨子まんが、フランクリン・コヴィー・ジャパン監修『まんがでわかる 7つの習慣③』(宝島社、2014年)