TOP
衛生管理コラム

第50話  「作り込まれた仕組み」と「最小限の仕組み」での運用を考える

よりよい組織作りのために

前話で「作り込まれた仕組みでは運用が楽になり、絞り込まれた仕組みでは、運用が大変になり、組織力が必要になる」とお話しました。
それでは、「ハードを充実さえすれば、従事者の指導は必要なくなるのか」と疑問が残りますが、答えはNoです。

ハードに頼ると、万が一ハードが故障した時に、対策や運用が大きく乱れることになります。
ハードが充実していたとしても、侵入してくる虫の対策を、従事者は意識した方が良いです。

望ましい前室対策のあり方は次の通りです。
仕組みを作り込んでハードが充実していても、従事者には侵入してくる虫対策を説明し、前室の仕組みを理解してもらった上で、正しく使ってもらいます。
最小限での仕組みの場合、従事者に侵入してくる虫対策を説明し、ハードで補えない部分のルールを説明し、ルール遵守の協力を求め、徐々にハードを充実させるようにします。

最新の衛生管理コラム 6件

マネジメントのヒント
第58話 戻れない時にとらわれず・・・ 前回まで、「人の一生は短い。後悔はせんように」 「今の仕事をやりつくそう」というお話をしました。 大学時代は、研究者として、大学に残るのが夢でした。 「目標」でなく「夢」という当たり…続き
マネジメントのヒント
第57話 行き詰まった時に思い出したい言葉③ 補える(おぎなえる)関係 TVアニメで「人は補ない(おぎない)あって生きていくもの」と言っていました。 主人公の駄目大学生が、理想の彼女と知り合い、好きになり、やがて結ばれていく内容で、 …続き
マネジメントのヒント
第56話 行き詰まった時に思い出したい言葉② 同じくNHK連続ドラマ小説の一場面。 植物学雑誌創刊に向けて、主人公の万太郎の部屋に友人が集まり、 論文を書こうとしても、筆が進まず、うだうだやっている学生をよそに、 万太郎は植物のスケ…続き
マネジメントのヒント
第55話 行き詰まった時に思い出したい言葉① 先日、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」で、印象に残るシーンがありました。 それは、主人公の万太郎が、植物学を追究するか迷っていた時、 「ジョン万次郎」こと中濱万次郎が、自身の経験を…続き
ペストマネジメント
第103話 人は理解しないと動けない 前話で食品衛生7Sについてお話ししました。 食品安全ネットワークによって、はじめて分かりやすく解釈され、提唱さたた食品衛生7S それまでは、整理、整頓、清掃、清潔、躾(しつけ)と、ただ5つ…続き
ペストマネジメント
第102話 食品衛生7Sを考える② 食品衛生においては、清潔な環境が最終的な目的になります。 その清潔を、実現するための行程を表しものが、食品衛生7Sです。 整理で、製造現場から不必要なものを取り除きます。 整頓で、残…続き