第5話 HACCP/FSMSの優れている点①
ペストマネジメント
HACCP/FSMS対応ペストマネージメントをお話しする前に、HACCP/FSMSについて、私見を述べさせてください。
HACCP/FSMSは、安全な食品を製造する環境を創るために、とても有効な手法です。
HACCP/FSMSには、特に2つの優れた点があると思います。
今回は、その内の1つめのお話をします。
HACCPは、危害要因を分析して、絶対管理しないといけない工程を決めて、そのポイントを厳密に管理します。
製造工程内で仕組みを作り、安全を確保していくことが、その優れた点としてあげられています。
FSMSは、HACCPを中心に、食品の安全を維持するための管理システム(仕組み)です。
特に、HACCPの7原則12手順の、手順4(製造工程一覧図作成)~手順7(必須管理点を設定する)は、製造現場を把握して、問題と対策をまとめるために、とても有効です。
皆様が、HACCPに取り組んだ時、手順4~7がもっとも時間がかかったのではないでしょうか?
忙しい日常業務の中で、HACCPに取り組まれた皆様は、とても大変だったと思います。
しかし、現場におもむき、仕組みを作ったからこそ、多くの気づきがあったのではないでしょうか?
とくに一般的衛生管理をおこなう上での気づきは、とても大きなものがあったと思います。
「HACCPを、現場で、手順に沿って構築する」ことによって、製造現場を全体的にとらえることができます。
全体的にとらえることによって、効果的な仕組みができます。
「HACCP/FSMS」では、製造現場に出て、製造現場を全体的にとらえ、効果的な仕組みを作ることが大切です。
その大切さを打ち出し、手順を示し、誰もができるようにしたことが、HACCP/FSMSの優れた点の1つめと考えます。
次回は、HACCP/FSMSの優れた点の2つめをお話します。