第21話 HACCP/FSMS対応ペストマネージメントのモニタリング⑤ モニタリングの組み方②
ペストマネジメント
モニタリング間隔(或いは頻度)は、可能な限り短い方が良いです。
しかし、手間の問題もあります。サービス間隔からして、2週間もしくは1ヶ月間隔が多いです。
製造ラインの危険箇所等、厳しく管理したい場所がある場合、その場所だけ、工場の担当者の方が、毎日チェックする方法もあります。
厳しく管理したい場所は、通常、捕獲数は極めて少ないはずです。数台であれば、工場の方が毎日チェックできると思われます。
設置したトラップ全部を調べることが理想ですが、トラップの数が多いと大変です。
時間がかかり、費用も増えます。
そこで、トラップの数が多い場合、毎回虫を調べる調査用トラップと、虫を調べず捕獲だけする、捕殺用トラップをもうけます。
前室など、どうしても虫が入ってきて、捕獲数が多くなってしまうトラップが捕殺用トラップに当たります。
前室内のトラップは、捕獲数が多く、侵入性昆虫類がほとんどであることが分かっているので、毎回は調べず、年に1~2回調べるだけにします。
それでも、まだトラップ数が多い場合は、問題箇所と危険箇所の間に設置したトラップから、捕殺用トラップをもうけます。
全体のトラップ数が多くなり 捕殺用のトラップをもうけた場合は、全体像を把握するため、年1~2回、全体調査をすることをお勧めします。
調べるのは大変ですが、虫の多い5~6月や9~10月に実施することが理想です。
あるトラップで捕獲数が増えた時、より細かく発生源を調べるために、トラップの数を増やすことがあります。
これには、局所的に発生する昆虫類(第25話で説明予定)で使用することが多い、粘着トラップを使用します。
ライトトラップは、虫の好む光で虫を集めます。
蛍光灯ランプの場合、この光は半年で低減することが知られています。
そのため、誘虫力を維持するため、年に1度以上の誘虫灯交換が必要です。
東化研では、虫が増える4~6月に誘虫灯交換を仕様に入れています。
※誘虫灯交換が長期間必要のないLED誘虫ランプもあります。