第36話 「ルールを守る心」を育てる①
よりよい組織作りのために
「ルールを守れ」といっても、「なぜルールを守らないといけないか」を説明しても、ルールを守れない人がいます。
ルールを守るということに、意識がいかない人がいます。
そういう人には、ルールを守るようにいう前に、ルールを守る心を育てる必要があります。
それでは、ルールを守る心を育てるためには、どうすればよいのでしょうか?
まずは、「製品を大切に思う心(製品への愛着)」を育てることです。
このことに気づいたのは、石原慎太郎氏の「歴史の十字路に立って 戦後七十年の回顧」を読んだ時でした。
石原慎太郎氏のことを、好きな人も嫌いな人もいるかと思いますが、政治信条ぬきに、おつきあいください。
「愛国心(故郷への愛でも良いです)を育てる」と言っても、人の心をどうこうできるものでない。
まずは、(作られたものでなく)本当の姿を伝え、知ってもらうことが大切だと述べていました。
それで、石原氏は、東京都知事の時に、学校では詳しく教えない、明治維新以後の歴史について資料を作ったそうです。
故郷という言葉も、両親から話だけ聞いた故郷と、お爺さんお婆さんがいてたまに両親に連れられ行く故郷と、幼い時暮らした故郷とでは、愛着が全く異なると思います。
夫婦も、結婚してから、お互いを知ることで、変わって来ます。
もっといえば、お見合いで結婚した夫婦と、長年つきあって結婚した夫婦では、新婚時の愛情は違います。
これらは、どれだけの時間を一緒に過ごし、或いは近い(心の)距離でいたか、或いはどれだけたくさんのことを知っているかで、変わります。
下地がないのに、急に「好きになれ」、「大切に思え」、「優しくしろ」は無理な話です。
まずは、関係を育てることが大切です。
同じように、ルールを守るようにいう前に、ルールを守る心を育てることが大切です。
まずは、「製品を大切に思う心(製品への愛着)」を育てることです。