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衛生管理コラム

第45話 「仕組みの自動化」で麻痺する心

その他

皆様は、「セールスファネル」という言葉を聞いたことはありますか?
セールス活動の見込み客獲得から、初回の購入、継続的な顧客化に至るまでの過程を、分解したものです。
コラム「よりよい組織作りのために」第43話(仕組みを作り込む② セールスの仕組みで失敗する例)で例として出したものです。
たくさんの人から徐々に絞り込んで、お得意様にしていくのが、漏斗(ファネル)の形に似ているため、そう呼ばれます。

ITやAIが進んだ現在、セールスファネルの自動化がおこなわれています。
見込み客のアドレスを含む名簿を入れると、見込み客に自動的にメールが送られます。
メールは1通だけでなく、決まった順番で、数通送られる様になっています。
自動で、宛名まで変えられます。

近頃は、セールスファネルの導入が進み、自動化されたメールが届くことも多くなりました。
興味本位で目を通すこともありますが、文章が機械的だったり、温かみが欠けたりするものもあります。
ひどいメールでは、名前でなく、「○○さん」という宛名で来たこともあります。
何百人あるいは何千人・何万人という人に、「○○さん」メールが届いたとしたら、いったいどれだけ将来の顧客を失うのでしょうか?
セールス担当者は、セールスファネルができあがった或いは購入したことに安心して、顧客の名前がちゃんと入るか確認しなかったと思われます。

セールスファネルは便利ですが、その便利さのために、心が麻痺してしまうのかも知れません。
名前が入るか確認したり、表現を心のこもったものにしたり、大切なお客を思う心が麻痺してしまうのかも知れません。

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