TOP
衛生管理コラム

第49話 「作り込まれた仕組み」と「最小限の仕組み」の運用面での違い

よりよい組織作りのために

第48話の前室を例として、「作り込まれた仕組み」と「最小限の仕組み」の運用面での違いを考えます。

作り込まれた仕組み(の前室)では、初めての人が利用しても、前室が機能するようになっています。
最小限の仕組み(の前室)では、ルール通りに利用しないと、前室が機能しません。
従事者がルール通りに利用するためには、従事者にルールを十分説明・納得させ、従事者がルールを確実に守るまでにモチベーションを上げる必要があります。

作り込めば、作り込むほど、作業性が上がりミスがなくなります。
逆に、(最小限の仕組みとして)絞り込めば絞り込むほど、従事者の協力が必要となり、従事者への指導が必要になります。
言い換えれば、作り込まれた仕組みでは運用が楽になり、絞り込まれた仕組みでは、運用が大変になり、組織力が必要になります。

ハードを充実させれば、ソフトは楽になり、ハードに乏しいとソフトが大変になる場合が多いです。

最新の衛生管理コラム 6件

マネジメントのヒント
第58話 戻れない時にとらわれず・・・ 前回まで、「人の一生は短い。後悔はせんように」 「今の仕事をやりつくそう」というお話をしました。 大学時代は、研究者として、大学に残るのが夢でした。 「目標」でなく「夢」という当たり…続き
マネジメントのヒント
第57話 行き詰まった時に思い出したい言葉③ 補える(おぎなえる)関係 TVアニメで「人は補ない(おぎない)あって生きていくもの」と言っていました。 主人公の駄目大学生が、理想の彼女と知り合い、好きになり、やがて結ばれていく内容で、 …続き
マネジメントのヒント
第56話 行き詰まった時に思い出したい言葉② 同じくNHK連続ドラマ小説の一場面。 植物学雑誌創刊に向けて、主人公の万太郎の部屋に友人が集まり、 論文を書こうとしても、筆が進まず、うだうだやっている学生をよそに、 万太郎は植物のスケ…続き
マネジメントのヒント
第55話 行き詰まった時に思い出したい言葉① 先日、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」で、印象に残るシーンがありました。 それは、主人公の万太郎が、植物学を追究するか迷っていた時、 「ジョン万次郎」こと中濱万次郎が、自身の経験を…続き
ペストマネジメント
第103話 人は理解しないと動けない 前話で食品衛生7Sについてお話ししました。 食品安全ネットワークによって、はじめて分かりやすく解釈され、提唱さたた食品衛生7S それまでは、整理、整頓、清掃、清潔、躾(しつけ)と、ただ5つ…続き
ペストマネジメント
第102話 食品衛生7Sを考える② 食品衛生においては、清潔な環境が最終的な目的になります。 その清潔を、実現するための行程を表しものが、食品衛生7Sです。 整理で、製造現場から不必要なものを取り除きます。 整頓で、残…続き