TOP
衛生管理コラム

第50話 絞り込んだ仕組みを理解されなかった「毛髪除去の例」

その他

絞り込んだ仕組み作りが理解されないことについて、昔悔しい思いをしたことがあります。
それは、ある食品関連の工場でのことです。

その工場は、従事者入場のための前室を作り、粘着ローラーで毛髪除去をしていました。
粘着ローラーは、3回使用したら交換するルールになっていました。
粘着ローラーをかけるフックが3本有り、使用すると右のフックにかけ、一番右のフックにかかっている粘着ローラーを使用し終えると、粘着紙を剥がし、一番左のフックに移動させていました。
その他に、一番右のフックにかかっていなくても、粘着が弱いと感じたら粘着紙を新しくするようにルール化されていました。

壁には、粘着ローラーのかけ方のポスターが貼られ、従事者への指導も徹底していました。
なにより、従業員の粘着ローラーを使用する様子を見たら、仕組みがしっかり運用されていることが分かりました。

ところが、外部監査が来た時、エアシャワーがないことを指摘され、エアシャワーを入れるように言われました。
監査をおこなった人は、毛髪除去の仕組みを、確認もしませんでした。
出荷口にシートシャッターをつけたくて、予算化をしていたのですが、その予算がそのままエアシャワーに回され悔しい思いをしました。

最新の衛生管理コラム 6件

マネジメントのヒント
第58話 戻れない時にとらわれず・・・ 前回まで、「人の一生は短い。後悔はせんように」 「今の仕事をやりつくそう」というお話をしました。 大学時代は、研究者として、大学に残るのが夢でした。 「目標」でなく「夢」という当たり…続き
マネジメントのヒント
第57話 行き詰まった時に思い出したい言葉③ 補える(おぎなえる)関係 TVアニメで「人は補ない(おぎない)あって生きていくもの」と言っていました。 主人公の駄目大学生が、理想の彼女と知り合い、好きになり、やがて結ばれていく内容で、 …続き
マネジメントのヒント
第56話 行き詰まった時に思い出したい言葉② 同じくNHK連続ドラマ小説の一場面。 植物学雑誌創刊に向けて、主人公の万太郎の部屋に友人が集まり、 論文を書こうとしても、筆が進まず、うだうだやっている学生をよそに、 万太郎は植物のスケ…続き
マネジメントのヒント
第55話 行き詰まった時に思い出したい言葉① 先日、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」で、印象に残るシーンがありました。 それは、主人公の万太郎が、植物学を追究するか迷っていた時、 「ジョン万次郎」こと中濱万次郎が、自身の経験を…続き
ペストマネジメント
第103話 人は理解しないと動けない 前話で食品衛生7Sについてお話ししました。 食品安全ネットワークによって、はじめて分かりやすく解釈され、提唱さたた食品衛生7S それまでは、整理、整頓、清掃、清潔、躾(しつけ)と、ただ5つ…続き
ペストマネジメント
第102話 食品衛生7Sを考える② 食品衛生においては、清潔な環境が最終的な目的になります。 その清潔を、実現するための行程を表しものが、食品衛生7Sです。 整理で、製造現場から不必要なものを取り除きます。 整頓で、残…続き