衛生管理コラム
第75話 HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける工場チェック② 前室①
ペストマネジメント
食品工場の防虫対策は、侵入性昆虫類対策と内部(局所的)発生性昆虫類対策の2つに分かれます。
まずは、侵入性昆虫類対策のチェックからお話しします。
侵入性昆虫類対策の基本は前室です。
前室で、侵入防止、早期捕獲をおこなうことによって、工場内に虫が入らないようにします。
前室の構造で大切なこと2つです。
十分な広さがあること、外側のシャッター・扉と内側のシャッター・扉が確実に締まることです。
外側のシャッター・扉が開いた時に、できるだけ虫が侵入しないようにします。
それでも前室に入って来た虫を、内側のシャッター・扉が開く前に捕獲してしまいます。
この時、外側と内側のシャッター・扉が、共にしまっていることが大切です。
前室に入った虫の逃げ場がなくなり、捕虫器に捕獲されるイメージです。
両方のシャッター・扉が共に閉まっている時間は、長ければ長いほど良いです。
前室として、機能させたいのは、入荷場と出荷場、それに従業員入り口です。
入荷場を例に説明します。
外側のシャッター・扉を開け、入荷場に、原料や資材を搬入します。
入荷後、外側のシャッター・扉を閉め、部屋を密閉します。
部屋が密閉された間に、虫が捕獲されます。
その後、内側のシャッター・扉を開け、各倉庫に原料や資材を入れます。
工場チェックに行った時は、前室の構造を見るようにします。
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