ペストマネジメント
東化研の考えるペストマネジメントとは?
HACCP/FSMS対応 ペストマネジメント
HACCP/FSMS対応ペストマネジメントでは、虫の購入を防止するという目的のもと、害虫管理を仕組み化します。
虫のリスクは高いですが、
HACCPでは、ねずみ・虫対策は「一般的衛生管理」として「年2回以上のねずみ・昆虫の駆除作業、又は、定期的な生息調査等に基づく防除措置に関すること」とだけ書かれています。
危害要因としては、虫は軽微ですが、異物混入が起きると、印象が悪いだけでなく、回収になることもあります。
食品工場にとって、その潜在リスクは深刻です。
それでも、なおざりになる虫対策
リスクの高い虫の問題ですが、多くの工場で害虫駆除業者任せになっています。
こんなことはありませんか?
□ 明確な防虫計画がない。
□ 第三者に自社の工場の防虫対策を説明できない。
□ 毎回の生息調査で、調査結果の表と、トラップの位置だけを示した報告書を受け取って終わっている。
害虫管理は、生息調査をおこなうだけのものではありません。薬をまくだけのものでもありません。
防虫計画をしっかり立て、対策をおこない、結果をモニタリングで確認しながら、実践していくものです。
モニタリングは、防虫計画の次に大切ですが、
モニタリングは、防虫計画が正しくおこなわれているか、新しい問題が起きていないかなど、施設内の環境を確認するためにおこないます。
トラップは、防虫計画をもとに配置され、モニタリングは施設内の環境が把握できるようにおこないます。
モニタリング結果は、施設内の環境が分かりやすいように、工夫されたものでないといけません。
大切なモニタリングでさえ、手を抜かれています。
こんなことはありませんか?
□ 会社が変わっても、防虫計画が示されることなく、前の業者と同じ内容でモニタリングを始める
□ 虫の数が多いと、中央付近の一部だけを調べ、それを単純に10倍している。
□ 報告書には、結果の表とトラップ位置だけが載っている。
□ 毎回、不可能な対策が、繰り返し記載されている。
□ ライトトラップのランプ交換や、メンテナンスがおこなわれていない。
※ライトトラップについては、誘虫灯の紫外線が劣化するため、年に1回以上交換することが望まれます。
なぜ、HACCP/FSMS対応ペストマネジメントはできないか?主な原因が2つあります。
防虫計画は、今ある問題から、製造ラインの危険箇所を、どのように守るかを計画します。
害虫駆除業者の、姿勢・力量が問われる大切な場面です。
しかし、ほとんどの害虫駆除業者が、防虫対策の仕組みを作りません。これには主に2つの原因があります。
〇品質を犠牲にしての価格競争
お客様から「今の害虫駆除業者と同じ内容で見積もって(今より安くしてね)」と言われ、まったく同じ内容で値引きしている場合も多いです。
そうすれば、当然、ねずみ・昆虫対策は同じ内容になりますし、毎月のモニタリングも、いかに時間をかけずにおこなうかを考えるようになります。
防虫計画の大切さが、工場の皆様に理解されないまま、防虫計画がないままに、モニタリングだけがおこなわれます。
〇「製造ラインを守る」という意識の欠如
防虫対策は、製造ライン(製造ラインの異物混入が起こる可能性のある場所)を中心に考えないといけません。
虫を侵入させない/虫を発生させない対策を立てることは必要ですが、それが十分でないときは、侵入した/発生した虫を、製造ラインに近づけないようにしないといけません。
製造ラインを守るために、第一の対策だけでなく、第二・第三の対策を合わせます。
しかし、製造ラインを守るという意識がなければ、対策を組み合わせるという考え方が浮かびません。
HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにすると対策に優先順位をつけることができます。
防虫計画では、製造ラインを虫の混入から守るための対策を組み合わせて仕組みを作ります。
虫が混入する危険度は、一様でなく場所によって異なります。
虫が侵入/発生する問題の重さも、一様でなく場所によって異なります。
対策の重要度は、製造ラインの危険度と、問題の重さによって変わります。
製造ラインの危険度と、問題の重さの2軸から、問題の重要度を求めて、優先順位を決めます。
優先順位によって、長期的計画と短期的計画を立てることが可能になります。
対策に優先順位をつけることによって、主に2つの利点があります。
〇予算が組める
ねずみ・昆虫対策には予算があります。
明確な防虫計画を立て、重要度と費用対効果を検討し、優先順位をつけることによって、予算の無駄がなくなります。
〇対策を守る環境を作る
ほとんどの対策は、作業の手間を増やします。その手間が対策徹底を難しくします。
一度に多くの対策を始めるのでなく、もっとも大切な対策から始めます。
一つの対策が実践できたら、次の対策と、徐々に広げていきます。
作業者に、対策を徹底する経験と、効果を実感してもらい、対策を守る環境(文化)を作ることができます。
皆様は、HACCP/FSMS対応ペストマネジメントに取り組むことによって、次のことを確認できます。
□ 製造ライン上で異物混入が起こる可能性のある場所
□ 施設内の問題箇所(虫の発生箇所、侵入箇所)
□ 上記をまとめた図面
□ 問題箇所から、異物混入が起こる可能性のある場所を守るための防虫計画
□ その優先順位
□ 対策が計画通りに機能しているかを、チェックするモニタリング計画
もし良かったら、お手伝いさせてください
今までいくつもの工場の防虫計画を立ててきました。
防虫計画の運用にも関わってまいりました。
品質管理の方、工場長と、二人三脚で取り組んだこともあります。
是非、皆様の仕事を、お手伝いさせてください。
私が対応します。
30年間以上、防虫関係の仕事に携わって来ました。
お客様に恵まれ「どのようにしたら製造ラインが守れるか、対策が活かされるか」に取り組み、
実践できる時間をたくさん持つことができました。
忙しい中、限られた予算の中、いかに現場に即した対策をたてるか試行錯誤を繰り返すことができました。
いまだにその経験がベースにあり、防虫計画を重視しています。
監査に来た方も、HACCPの様に理論だった防虫計画に、感心される方が多いと聴きます。
きっと皆様のお役にたてると思います。
(理学修士、ペストコントロール1級技術者、HACCPコーディネーター、食品安全ネットワーク会員、ペストロジー学会会員)
(理学修士、ペストコントロール1級技術者、HACCPコーディネーター、食品安全ネットワーク会員、ペストロジー学会会員)